崖の素晴らしさについて語る




皆さんは好きな被写体とかあるだろうか。男性のポートレートや女性のポートレート。犬や猫などのペット。動物園の動物。風景や街のスナップ写真。色々あると思う。さて私はどうなのか。

私は崖が大好きである。

崖の魅力を語る

色合いが素晴らしい

写真をご覧いただくと分かるとおり、崖と一言で言っても色々な色合いがある。アイキャッチ画像のようにグレーがかったもの。下の写真のように薄く茶色みがかったもの。もっと濃いダークブラウン。赤みがかったものもある。

しかもよく見ると、地層や石にグラデーションがかかり色合いが場所によって全く異なる。しかもそれが模様も形成しており、天然の万華鏡のようだ。アップで撮影しても柄が楽しく、遠くから撮影しても全体のグラデーションが見えとても素晴らしい写真になる。

凹凸が素晴らしい

次にあげられる美しさが凹凸である。この絶妙な立体感により、影ができて刻一刻と表情を変えていく。影の見え方、色の濃淡、それらが複雑に絡まりあい唯一無二の表情を作り出す。

何よりもそれが自然物だという所にもロマンを感じる。人が作り出したものでは無い。自然が長い時間をかけて作り出したものなのだ。すなわち僅かではあるが、今この瞬間の表情は今しか撮影できない。そのような刹那的な部分も崖の大きな魅力である。

存在が素晴らしい

次に崖の前後、上下左右を見てみよう。崖は崖だけにあらず。上には植物が彩を与える。崖と植物の組み合わせ、色合い、造形は何者にも変えがたいマリアージュだ。全く異なるものが絶妙に組み合わさり、お互いの個性を引き出しあっている。単体で撮影するよりも何百倍、何千倍も美しさを引き出している。

次に背景の空。空とは何と合わせても絶妙な抜け間を出してくれる。空だけ撮影して絵を作り出すことは大変難しいが、崖と組み合わせることによってさらに世界を広げてくれる。青の色合いも素晴らしい。洋服で青というと、合わせる色を選んでしまうが、空の青は何を合わせても様になる。スカイブルーは魔法のようだ。

次に周りに存在している岩。岩とはなんて素敵なんだろう。崖の引き立て役は岩以外に考えることはできない。単体で撮影すると主役になれる実力がありながら、ひっそりと存在感を潜め脇役に徹してくれる。だけどその存在は決して薄れる事のない。まるで名俳優と言っても過言では無いだろう。

私にとって崖とは

湘南にて LeicaM Summicron 50mm

私にとって崖とは、魅力的な恋人のようなものだ。好きで好きで、ずっと見てられる。ただし見ても見ても魅力は底知れず、常に新たな魅力が顔を見せる。そして昨日の顔、今日の顔、日々付き合いが深くなるごとに、どんどん魅力を増してく。

愛して止まない崖という存在。

もしあなたが崖に出会う事が会ったら、そっと向き合ってシャッターを切ってもらいたい。その写真と向き合った時にあなたにも崖の素晴らしさがきっと伝わると思う。