SUMMICRONへの愛を語る1




私はフォトグラファーでは無いが写真に関わる仕事もしている。詳しくは誰も知りたく無いと思うので割愛するが、日々沢山の写真を目にする。話題のインスタバエから巨匠の作品まで。

そんな日々の中で目を止めた一枚の写真。

それがSUMMICRONとの出会いであった。

出会い

写真に関わる仕事も始めた当初、写真の良し悪しも何も分からず、ただただ写真を眺めるだけの日々だった。要はクライアントが求める条件に合っているか、間違っているか、依頼内容と照らし合わせるという何の面白味も無い業務である。

元々写真は撮っていはいた。子供が生まれた時に購入したNikonの一眼エントリーモデル。成長の記録である。話は変わるが、子供ができたらスマホでは無い良いカメラを買うのをお勧めする。理由は子供の成長と共に痛感するだろう。

さて、そんないつもの業務の中、新しいフォトグラファーの一枚の写真が目に止まった。モデルが写っている写真と一緒にもらったアザーカット。街の写真である。

そこは私もよく歩く渋谷の街並み。どうやら渋谷で撮影したらしい。時間は早朝。スタート前なのかな?夜の騒ぎもひと段落し、ゴミが散乱しているセンター街。だけど私が知っているセンター街とは少し違う。いや、私が知っているセンター街と形は同じだが、別のセンター街だった。

思い返してみると、そのフォトグラファーの腕って事なんだが、すぐさまフォトグラファーにコンタクトをとり、使用機材を聞いた。同じ機材を使えば自分にも同じ事ができるかもしれないという淡い思いから。

それがLeica M(Tpy 240)とSummicron 50mmだったのだ。

ちなみにこのフォトグラファーとは月日がたった今でも一緒に最高の仕事をしている。

求愛

恋焦がれた相手ができて何をするかというと、彼女との接点を見つける事だ。恋愛でも同じなのは言うまでもない。つまりググった。

その当時Leicaは何か高いカメラくらいの認識しかなかった。

ググった結果、自分の想像を遥かに超えている。じゃあSummicronはどうか。これも別次元の価格であった。

手の届かない女性。芸能人ほど離れてしまえば諦めもつく。ただ努力すれば知り合える女性。そんな時は自分でできる最大限の努力をする。恋愛でも同じなのは言うまでもない。つまり価格.comで最低価格を調べた。

最低価格を調べていくうちに、中古市場とタイミングというものが分かってきた。つまりタイミングと出会いさえあれば、現実的な予算内で購入が可能という事である。

そんな中、有名な中古カメラ屋で状態の良い、そして値段も予算内で収まるLeica MとSummicron 50mmを見つけたのであった。

購入した帰りの家具屋にて Leica M Summicron 50mm

写真はSummicronを手に入れた帰りにスナップしまくって撮影した一枚。焦点が合っているランプの立体感が止まるところを知らない。何気ない写真でも本当に購入してよかったと思わせる一枚であった。

続く